樋口一葉「十三夜」を超簡単に解説!文学の本当の魅力を知ろう!

スポンサードリンク

樋口一葉

1872年東京生生まれ

(現在の千代田区)の明治を代表する小説家です。

「たけくらべ」「にごりえ」など

数々の作品を発表しましたが、

24歳6ヶ月の若さで、結核のため逝去されました。

そう、5千円札の美人さんと言った方が、

ピンときますか?

本名を樋口奈津さんと言います。

「十三夜」という小説を

執筆されているのをご存知ですか?

お月見がタイトルになっています。

この十三夜の月見という風習は、

十五夜(中秋の名月)に対して、

後の月見と呼ばれていますね。

2016年は10月13日がこの日に当たります。

小説十三夜は、

まだまだ封建的な明治という時代の、

女性の悲哀を描いている気がします。

少し、簡単な解説をさせてください。

これを機に、

日本文学に興味をもっていただけたら嬉しいです。

スポンサードリンク

「十三夜」あらすじ

主人公のお関は、

高級官吏の原田勇に見初められて妻となります。

お関がまだ17の春の正月のことです。

通りがかった原田の車に落ちた追羽根を、

お関が貰いにいった時に、見初められました。

身分が違うし、

まだ子供で稽古事もさせていないからと、

両親は断ったのですが、

大事にするからとせがまれて、

泣く泣くお嫁に出したのです。

ところが、息子 太郎を産んでからというもの、

やれ、不器用で不作法だ、

教養がなくつまらぬやつだ。

と奉公人の前で揶揄される日々。

お関は、

夫の芸者遊びがお盛んなことには腹は立たないが、

「くだらぬ嫁だが、可愛い太郎の乳母としてならおいてやる」

とまでいわれ、とうとう我慢の限界。

ある十三夜の晩に、

可愛い我が子を残したまま家を出ます。

そして一人で実家を訪れるのです。

夫の言葉の暴力に耐えかね、

離婚を決意しての家出だったと思います。

半封建的なこの時代の離婚が

どれほど大変なことか!

それでも、6年間お関は我慢を重ねたのです。

163f99b049d49f4240833f4c8250c5de_s

原文を一部載せますので、

少し読んでみてください。

「私は今宵限り

原田へ歸らぬ決心で出て參つたので御座ります、

勇が許しで參つたのではなく、

彼の子を寐かして、太郎を寐かしつけて、

最早あの顏を見ぬ決心で出て參りました、

まだ私の手より外誰れの守りでも

承諾せぬほどの彼の子を、

欺して寐かして夢の中に、

私は鬼に成つて出て參りました、

御父樣、御母樣、察して下さりませ

私は今日まで遂ひに

原田の身に就いて御耳に入れました事もなく、

勇と私との中を人に言ふた事は御座りませぬけれど、

千度も百度も考へ直して、

二年も三年も泣盡して

今日といふ今日どうでも離縁を貰ふて頂かうと

決心の臍をかためました、

何うぞ御願ひで御座ります

離縁の状を取つて下され、

私はこれから内職なり何なりして

亥之助が片腕にもなられるやう心がけますほどに、

一生一人で置いて下さりませと

わつと聲たてるを嚙しめる襦袢の袖、

墨繪の竹も紫竹の色にや出ると哀れなり。

夫れは何ういふ子細でと

父も母も詰寄つて問かゝるに今までは默つて」

いかがですか?

文語体で読みにくいかもしれませんが、

リズムというかテンポが面白いでしょう?

母親としての気持ちや、

娘の気持ちが伝わる部分だと思います。

結局は、父に諭され、

戻ることを決意するお関なのです。

帰ることを決めての道すがら、

お関は人力車を拾います。

その車を引いていたのが、幼馴染の録之助でした。

お互いに淡い思いを抱いていた仲でした。

お関が突然嫁いでから、

転落の人生を送った録之助でしたが、

もうお互いが全く別の人生を歩んでいることに気づき、

静かに別れていくのです。

樋口一葉「十三夜」簡単解説

ae5c1214f489449b1206a925c6e89a32_s

お関の今後の人生は

どのように変わってゆくのでしょう?

男尊女卑の時代背景のもの悲しさを、

十三夜という秋の季節の寂しさが覆ってゆくような、

なんともいえない空気感がある作品です。

身分の違いを嘆きながら、

娘と孫をひたすら愛する父と母にも、

涙がにじみます。

これを、若く人生経験も浅い、

20代前半の女性が執筆したことに

改めて驚きました。

もう少し長生きしてほしかったですね。

秋の夜長、一度お読みいただければ幸いです。

十三夜の晩に、お月見のしつらえなどもご一緒に

お楽しみください♪

時代背景として、

日本国は明治に入り、新しい時代を迎えます。

同4年には廃藩置県が行われ、

他にも太政官布告により

多くの新しい法令が布告されました。

カ行には、

華族ヨリ平民ニ至ルマテ互ニ婚姻スルヲ許ス

とあります。

この小説「十三夜」が書かれた明治20年頃は、

新たな結婚・離婚制度の創出期といわれます。

身分を超えた婚姻の自由

この時代以降ということなのです。

スポンサードリンク
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です